ダイエットで糖質制限と脂質制限のやり方があると聞きましたが、
どちらの方がよいのでしょうか?
メリットデメリットあれば教えてください。
このような疑問を解決する記事です。
記事の信頼性■筆者の経歴■
▶︎パーソナルトレーニングジム「VEHO Fitness」を運営
▶︎解剖学・生理学・栄養学などを熟知した専門パーソナルトレーナー
▶︎糖質制限と脂質制限両方を使ってダイエット指導を行っています。
糖質制限ダイエットと脂質制限ダイエットはどちらの方が良いのか?
結論からいえば、
どちらともダイエット効果があることは科学的に証明されていて、
実際に私のクラインアントさんもどちらのやり方でもダイエットに成功されています。
しかし、それぞれメリットとデメリットがあるので、普段のライフスタイルに合わせて自分に合うやり方はどちらなのか?
という視点で選ぶのがいいと思います。
それでは、糖質制限と脂質制限の違いを詳しくみていきましょう。
もくじ
糖質制限VS脂質制限ダイエット
糖質制限 | 脂質制限 | |
概要 | 米、麺類、パン、小麦製品、砂糖などの糖質を 完全にカットした食事管理方法 | 炭水化物(糖質)は摂りながら 脂質の摂取量を低く抑えた食事管理方 |
たんぱく質量 | 総カロリーの約3割 | 総カロリーの約3割 |
脂質量 | 総カロリーの約6割 | 総カロリーの1割以下 |
炭水化物(糖質)量 | 総カロリーの1割以下 | 総カロリーの約6割 |
食べていいもの代表例 | 糖質を含まない(低い)もの | 鶏胸、ささみ、牛赤身、甲殻類、 魚介、野菜、米、パスタ、芋、穀物 |
食べてはいけないもの代表例 | 米、麺類、小麦製品、砂糖、芋類、根菜類 | 油の多い肉、揚げ物、脂っこいもの |
糖質制限VS脂質制限メリット・デメリット
糖質制限 | 脂質制限 | |
メリット | ・ダイエット効果が高い ・空腹感を感じにくい ・外食しても食べれるものが多い | ・食材費が安い ・甘いものが食べられる ・肌荒れや便秘改善する人が多い |
デメリット | ・体臭がキツくなる場合がある ・栄養素の管理が難しい ・食材費が高くつく | ・空腹感を感じやすい ・外食時は食べれるものが極端に少ない |
もう少し詳しく解説していきます。
糖質制限のメリット
- ダイエット効果が高い
- 空腹感を感じにくい
- 外食しても食べれるものが多い
糖質は本来、人間か活動するためのエネルギー源になる大切な栄養素です。
糖質の摂取が少なくなると人間は十分なエネルギーが入っていこないと判断し、脂質をメインエネルギーとして活動できるような回路に切り替わります。
そうなれば、体に蓄えられた体脂肪を分解してエネルギー源を作りだそうとする働きが高まるため、ダイエット効果が期待できるわけなのです。
しっかりと糖質の管理ができればとてもダイエット効果が高い方法と言えます。
空腹感を感じにくい「ダイエットは空腹との戦い」とも言えるかもしれません。
ダイエットしても空腹に負けて食べてしまった。という方は多いです。
空腹を感じてしまう理由は血糖値の上下にあります。
血糖値は炭水化物(糖質)を摂取した際に上昇しやすいので、普通の食事を摂った場合以下のように血糖値の上下動きが発生します。
人間は一度上昇した血糖値が下がった時に、空腹を感じるような仕組みになっています。
糖質制限ダイエットでは、血糖値をあげる糖質をとらないため、1日を通して血糖値の上下が少なく安定した状態を保つことができるため、空腹感を感じにくいというメリットがあります。
外食しても食べれるものが多い外食で食べるメニューは、栄養よりも美味しさを重視されている傾向が強いため、脂質が高いものが多いのがほとんどです。
糖質制限なら多くの脂質を摂取する必要があるので、外食しても食べれるものが比較的多いと言えます。
米、麺、パン、小麦、砂糖などの糖質は食べないように注意すれば、選べるメニューはたくさんあります。
糖質制限のデメリット
- 体臭がキツくなる場合がある
- 栄養素の管理が難しい
- 食材費が高くつく
糖質制限中は脂質をエネルギーとして使える回路に切り替わるという話をしましたが、これを少し深堀すると、
脂質はそのままではエネルギーとして使用できないため、脂質を分解してケトン体と呼ばれる物質が生成されます。
このケトン体が体臭の原因になる場合があります。
100%体臭がキツくなるとは言いませんが、汗や便がちょっと臭うかも?と感じる人はいるかもしれません。
気になる方は、水をたくさん飲む、食物繊維をたくさんとる、とういう対策で体臭を防ぐこともできます。
栄養素の管理が難しい糖質制限ダイエットは、正しい栄養バランスにしなければ、うまく痩せなくなってしまうことがあります。
糖質をしっかりと排除しているつもりでも、思いも寄らない食材に糖質が多く入っている場合も。
また、糖質をとらない分、かわりのエネルギーとなる脂質を多く摂取する必要があります。
脂質の摂取量が少なければ、うまく減量が進まないことがよくあるので注意しましょう。
食材費が高くつく糖質制限中はタンパク質をメインにして脂質も多く摂取していくことが大切です。
そのため、ステーキ、サーモン、などのお肉類、アボカド、ナッツ類など比較的値段が高い食材がメインになってくるため、
食費が高くなってしまう傾向があります。
脂質制限のメリット
- 食材費が安い
- 甘いものが食べられる
- 肌荒れや便秘改善する人が多い
脂質制限は、米や麺類などの炭水化物を食べながら、脂質の低い鶏胸肉、ささみ、卵白や野菜をたべるので、
比較的安い食材で実施できます。
甘いもの食べられる糖質をとることができるため、脂質が低い和菓子などはダイエット中でも食べることができます。
食べてもいい甘いものは以下の記事に詳しくまとめています。
▶︎ローファットダイエットでも食べれるおやつ甘いものはコレ!
肌荒れや便秘が改善する人が多い脂っこいものを食べすぎると、どうしても肌荒れの原因になってしまうこともありますが、普段の食生活から脂質の摂取量を減らすことで
肌が綺麗になったという声を多く聞きます。
また、野菜を多くてべて食事の量を増やしたり、空腹時に野菜をかじるなど、野菜の摂取量が増える傾向があるため、便秘の改善も期待できます。
脂質制限のデメリット
- 空腹感を感じやすい
- 外食時は食べれるものが極端に少ない
先ほどの血糖値の話ですが、脂質制限の食事は糖質を含むメニューになるため、食事後は血糖値があがります。
血糖値の上下が発生するため、脂質制限よりも空腹感が強い傾向にあります。
空腹感を感じて耐えられない時は、野菜や暖かいスープ、プロテインなどカロリーの低いもので満たしてあげましょう。
外食時は食べれるものが極端に少ない外食すると低脂質なメニューを選ぶのはなかなか難しいです。
刺身や海鮮系の鍋料理、赤身のステーキ、キチンの塩焼き、ドレッシングなしのサラダなど、ごく一部のメニューしか選択肢が限られてしまします。
糖質制限ダイエットの正しいやり方
糖質制限ダイエットを進める手順について解説します。
- 自分の消費カロリーを計算する
- 1日の目標摂取カロリーを設定する
- 目標カロリーに応じた栄養バランス(PFC)を設定する
糖質制限の栄養バランスは以下の通りを推奨します。
- P(たんぱく質) 総摂取カロリーの30%
- F(脂質) 総摂取カロリーの60%
- C(炭水化物) 総摂取カロリーの10%
詳細は別記事にまとめていますので、ご参照ください。
また、糖質制限でうまくダイエットするには以下の記事にまとめた食材の中で行うのがおすすめです。
脂質制限ダイエットの正しいやり方
脂質制限ダイエットの手順も糖質制限と同じですが、栄養バランスが大きく異なります。
- 自分の消費カロリーを計算する
- 1日の目標摂取カロリーを設定する
- 目標カロリーに応じた栄養バランス(PFC)を設定する
脂質制限の栄養バランスは以下の通りを推奨します。
- P(たんぱく質) 総摂取カロリーの30%
- F(脂質) 総摂取カロリーの10%
- C(炭水化物) 総摂取カロリーの60%
詳細は別記事にまとめていますので、ご参照ください。
糖質制限VS脂質制限ダイエットまとめ
今回は糖質制限と脂質制限ダイエットのメリットデメリットをまとめました。
冒頭お伝えした通り、どちらもダイエットに効果のある方法なので、皆さんのライフスタイルに合った方法を選んで実践してみてください。
仕事柄、外食が多くなりがちな方は糖質制限の方が食事選びが簡単です。